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インタビュー

予防を軸に家族全員の健康を守りたい

―まず気になったのですが、院名の「nico」は笑顔の「ニコニコ」が由来なのでしょうか。

【瑛子副院長】それも命名の理由の一つです。当院は虫歯や歯周病の予防に力を入れているので、病気に悩んでいない状態でも来院していただきたいと考えています。美容院と同じ感覚で「今日は歯をきれいにしてもらえる日だ」とニコニコ笑顔で来ていただいて、予防メニューを受けた気持ち良さから帰りも笑顔になっていただきたいんです。

【大前院長】僕たちが住んでいる二子玉川の「ニコ」もかかっています。田園都市線沿いの二子玉川に近い場所で開業したいと、2年の月日をかけてやっといい物件を見つけました。実は、今年3歳を迎えた娘の誕生日も2月5日なんですよ。

―2年かけて見つけた医院だけあって、外観や内装への思いも強いのでしょうね。

【大前院長】はい。外観は全面ガラス張りで外の通りを歩く人が中の様子を見られるようになっています。当院ではセルフケアのためのグッズも多数そろえていますから、商品に興味がある人もふらっと入りやすいようにしたかったんです。

待合スペースに電源のあるカウンターテーブルを設けるなど、全体的に従来の歯科医院っぽくない、カフェのような雰囲気にしようと内装を整えました。機器としては3次元画像を撮影できる歯科用CTや滅菌レベルが高いクラスBの滅菌器、微細なPM2.5や花粉も吸える空気清浄機、治療中に舞う粉じんをすぐに吸引する口腔外バキュームを備えています。

【瑛子副院長】治療とケアの患者さんの動線を分けていることも特徴です。患者さんの中には歯を削る音が苦手な人もいますから、予防のために来院された方は治療の音を聞かなくていいようにしています。

―まさにこれからですが、お二人はどんなクリニックをめざしていきたいお考えなのでしょうか。

【大前院長】虫歯や歯周病の予防を重視しながら、地域のご家族全員の健康を守っていけるクリニックに成長していきたいですね。

【瑛子副院長】ご存じない方もいらっしゃいますが、虫歯や歯周病はうつるものなんです。虫歯の原因菌はそもそも生まれたての赤ちゃんの口の中にはいなくて、母親からの口移しなどによって感染します。

歯周病の原因菌も同様で、成人同士でも日常生活の中でうつってしまう可能性があります。つまり、歯の健康を守っていくためには、家族一人ひとりではなく、全員をフォローすることが必要なのです。


丁寧に説明を行い、その人に合った治療プランを立てる

―開院して間もないですが、現在はどんな患者が来院しているのでしょうか。

【大前院長】メインは近くにお住まいの方で、特に30、40代のお子さん連れのお母さんが目立ちます。当院は診療室のそばにキッズスペースを備えていて、治療中もお子さんがお母さんの存在を感じることができますし、お母さんの診療中はスタッフが付きっきりでお子さんを見守っています。近所の保育所の歯科検診も当院が担当していますから、安心してお子さんを連れてきていただければと思います。

【瑛子副院長】妊婦さんを診られるマタニティー歯科や、ブライダル歯科にも対応していますのでお気軽にご相談ください。患者さんの層としては、お子さんからお母さん、お母さんからご主人といったように家族で通ってくださる患者さんが増えているほか、友人・知人間でのご紹介から電車を使って来院される方も。歯科医院が怖くて10年以上通えなかった70代の女性の方が当院を気に入ってくれて、お友達をご紹介いただいたことは印象的でした。

―診療時に心がけていることをお聞かせください。

【瑛子副院長】患者さんの生活に合った治療プランをご提案したいと考えています。例えば今の時期だと仕事が変わって帰宅した時にはくたくた、といった方が多く、中には歯磨きを忘れてしまう人もいます。そんな方にはせめて洗口液でゆすぐよう伝えていますね。たとえ小さなことでも歯のケアをすることで、そこから意識が高くなっていく方も多いんです。

【大前院長】初診時に時間をかけて説明することも心がけていることの一つです。口腔内写真をお見せしながら患者さんに自分の口の問題点と問題の解消方法を理解してもらい、治療のゴールを共有します。

そうすることで患者さんもこれからどんな過程で自分の口が良くなっていくかをイメージできるので、モチベーションも高まりやすいのではないでしょうか。初診時には検査とお掃除、説明を行うことが中心で、応急処置を除いてすぐに治療を行うことはしていません。

―虫歯や歯周病を予防するためにはやはり定期検診が重要なのでしょうか。

【瑛子副院長】そうです。セルフケアを丁寧に行うことはもちろん大切ですが、セルフケアだけでは十分に歯の汚れを取り除けないのが実情で、歯垢が歯石になってしまうと歯科医院で専門的な施術を行わなければ取り除くことができません。

歯科医院での予防処置を一般的にPMTCと呼びますが、当院ではPMTCを行う際、例えば歯茎が腫れている方に抗菌剤入りのものを使ったり、歯に艶を出したい人に有効成分のアパタイトが入ったものを使用したりと、患者さんによって使うペーストを変えています。歯を白くするホワイトニングも、予防に効果のある薬剤を使うなど、工夫を行っていますよ。


きめ細かなサービスを追求していく

―ところで、お二人はなぜ歯科医師を志されたのでしょうか。

【大前院長】歯科医師として開業していた父の姿を子どもの頃から見ていたからですね。実家がクリニックに併設されていて、小さな頃は休診時間に遊びに行ってはスタッフや患者さんにかわいがってもらっていました。患者さんからお礼を言われる父を見て「やっぱり父はいいことをしているんだ」と思ったものです。

【瑛子副院長】私の場合は、中学生の頃に顎関節症になって歯科医院に相談に行ったことが影響しています。その時に先生からいろんなことを教わり、「口の中はとっても繊細なんだ」と子どもながらに驚いたことを覚えています。口のことをもっと勉強したい、人の役に立てる仕事をしたい思いから歯科医師をめざしました。

―お忙しい中、休日はどんなふうに過ごされていますか?

【大前院長】妻と子どもの3人で出かけて、二子玉川の街で買い物をし、外食をして帰宅、というコースが多いですね。2人ともお酒が好きなので夜は晩酌を楽しんでいます。個人的には漫画を読むのが好きで、自宅には数百冊の単行本が並んでいます。

【瑛子副院長】私はファッションと美容に関心があって、インターネットで服を見ている時が楽しい瞬間ですね。開業してまだ間もないこともあって、最近はなかなかお店に行く時間が取れないので。

―最後に、読者にメッセージをお願いします。

【大前院長】当院は虫歯と歯周病の予防に力を入れているクリニックですが、患者さんには特に歯周病の怖さを知っていただきたいですね。虫歯よりもよく知らない方が多いのですが、歯を失う理由のトップは虫歯ではなく歯周病。エックス線写真や口腔内写真のほか、今後は細菌を見られる顕微鏡も導入するなどして患者さんへの理解を促したいです。

【瑛子副院長】予防を軸にしつつ、きめ細かなサービスを提供していきたいです。例えば当院では患者さんに好きなアロマを選んでもらい、ケアの施術中にはその香りを楽しんでもらっています。

歯だけではなく、唇や歯茎のケアも行いたいと専門的なマッサージやヒアルロン酸入りリップクリームなども取り扱っています。患者さんのニーズを考えながらかゆいところに手が届く歯科医院になっていけたらうれしいですね。

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